子のこころ、親知らず(1) 2010.06.23

私は53歳の時に結婚し、53歳になって初めて一児の父親となった。

一人娘を2年8カ月の間、妻と二人で育ててみて、子育ての大変さや一家を養うことの大変さが良く分かった。

良い歳をして、何を今更、と思われるのは至極当然なことである。


18歳で親になる人もいれば、53歳で親になる人もいる。
一人で暮らしていた頃とは、生きるということの重さや深さが、まるで異なる。

今思うと、会社に勤めていた頃、同僚や上司の多くが結婚をし、ごく普通に二人、三人と子供を育てていた。


それに比べると今の私は、四六時中子供と生活をしながら、仕事をしているためか、子育てに手を焼くことがある。

私の娘 あすかは、よく笑うが、よく泣く。大声で30分は泣きつづける。


結婚して、子供と共に生活し、分かったこと。


それは、想像以上に自分の親や周りにいた人たちが、多くの大変さの中にあって、大変であることを、声高に語ることなく、当然のこととして受け入れ、仕事をし、何食わぬ顔で生活をしていたということである。


私は、今ではよく近くの公園に、娘と二人で遊びにいく。


30代のお母さんたちと顔見知りになり、挨拶をしたり、子供たちと遊ぶ。


何があろうと、何食わぬ顔で日々を暮らす。


そんな親父になりたいと思う。