お月さま こんにちは 2010.06.29

娘のあすかは、もう直ぐ2歳8カ月になる。
あすかが月を意識して見るようになったのは、ここ3・4か月のことだ。

「お月さま、こんにちは」

娘は月を見ると誰に教えられたでもなく、ごく自然にいつもこう言う。
私は初めて娘が、月に向かってこの言葉を話し掛けたとき、少なからず驚き、尊いものを感じた。

それは、フレッシュな、私が忘れてしまった心のひとつを開けてくれた言葉だった。

私が忘れてしまった、いや初めから持ち併せていなかったかも知れない感性であり、月に話し掛けるという無垢な心の自然な発露としての言葉。


娘にとって月は、「お月さま、こんにちは」と声を掛ける自然な対象なのだ。


その時、私は「あすか、お月様はきっと喜んでいるよ」と娘の顔を見ながら話した。
娘は私の顔を嬉しそうに見ながら、
「お月さま、ありがとう」と言った。


実際、子供を持つと大変な事は、想像以上だが、子供を通してホロっとする瞬間や時間は、尊い


「お月さま、お休みなさい」
娘は寝る前にベランダに出て、月を見ながらこう話し掛ける。

親として、人として『大切にしたい』と思わずにはいられない。


「お月さま、ありがとうございます」