バナナをスプーンで食べる 2010.07.01

もう直ぐ2歳8カ月になる娘のあすかは、最近、皮つきのバナナを半分にカットしたものをスプーンでほじくって食べている。それはまるでカップに入ったソフトクリームを食べるようにだ。


私はその光景を初めて見たとき、少なからず驚いた。

妻に聞くと娘が、『お腹が減った』というので、バナナを半分にカットしてやったのだが、自分からスプーンを出して食べ始めたというのだ。

55歳の私にとって、バナナは皮を自分で剥き、片手に1本持って食べるもの、と長年思っていた。

妻と結婚してからは、毎朝のようにカットしたバナナをヨーグルトと共に食べているのだが、それにしてもバナナを半分にカットし、スプーンでごく自然に食べる娘を見て、私は時代を感じた、と同時に、『生物としての進化は幼児から始まる』という一節をふと思い出した。

妻にその話をすると、「それ程 珍しい食べ方ではないのではないか」という答えが返ってきた。

「そうかもしれないが、ちょっとした発見だよ」
私はそう妻に言った。

これから私の知らない光景・進化を目の当たりにするのが、楽しみだ。